芸工展は、1993年に「谷中芸工展」として産声をあげました。
「まちの魅力の再発見と表現を通じた交流」 それを大切にしながら地域に根ざし、このまちのさまざまなひとに支えられ、 30年間、続けることができました。
発起人は「まちづくりグループ谷中学校」。 その後、実行委員会形式での運営に移行し、芸工展実行委員会が長らく運営を担いました。 「やれるひとが、やれることを、やれるときに。」をモットーに、 そのとき、まちとともに生きる住民有志が運営に携わりました。
その実行委員会形式も数年前に変更し、現在はより開かれた形で主催を「芸工展賛同人一同」として運営を続けています。
この30年という歳月には、社会にも地域にも語り尽くせないほどの変化がありました。そのなかで失われたもの、姿形が変わったもの、新しく生まれたもの…あげればきりがありません。
まち並みなどの目に見える変化は、暮らし方など目に見えないことにも大きな影響を与えています。 一方、変わらずに残り続けている(誰かが残そうとして守られてきた)ものごともあります。 そして、この先も、変わらずにこのまちにあり続けてほしいことも、確かにあるのです。
30回目の芸工展では、当初より続く芸工展のコンセプト 「地域で暮らす人たちが、その地域の魅力を再発見し、表現を通じた交流の機会となることで、まちは自分たちの手でつくっていく」、その大切さを多くのひとが体現し、地域に根ざした日常の延長にある文化活動を、未来へと繋いでいく力になることを目指します。 地域の皆さま、賛同人の皆さま、今年も、自由で、自分らしい、橋渡しの試みをよろしくお願いいたします。
「まちかど展覧会」がこれからも… このまちにずっと、あり続けますように。願いを込めて。