「まちじゅうが展覧会場」のキーワードを掲げた谷中芸工展(現在は芸工展)は、平成5年(1993年)に産声をあげました。毎年10月、谷中・根津・千駄木・日暮里・上野桜木・池之端界隈を舞台に開催されています。
芸工展はまちに暮らす人々の日常の創作活動や表現を大切に紹介し、まち内外の多くの人がまちの魅力を語り合う場を、また「日常の延長としての表現」を通して、まちの様々な人が互いの生活を理解し、認識を深めていく交流の場を目指しています。
芸工展の参加者は、筆や彫金、せんべい、鼈甲といったこのまちに根付く職人の技の他、まちに点在するギャラリーでのジャンルを問わない展示やアーティストのアトリエの公開、路地や街角でのワークショップ、また自宅の一室で行う展示などの自主企画からなります。十数店の参加者とはじめた芸工展は、現在70近い企画数までに拡がり、訪れる人々にとってまちの未知なる魅力を発見する場となっています。