芸工展のなりたちと願い

芸工展の開催地域である上野台地から本郷台地にかけて広がる傾斜地一帯には、江戸時代からの名残が今も息づいています。

まちの生活文化、自然、地形、家並み等の調査研究に端を発した「谷中学校」は「まちから学んだことを、まちへ返していく」ことをテーマとし、様々な活動を続けてきました。その取組みの一つとして、1993年5月に一つのギャラリーでまちの人々の作品を展示する形で『谷中芸工展』は始まりました。

翌年、『谷中芸工展』は、「まちじゅうが展覧会場」をキーワードに、まちへ飛び出しました。表現者たちの作品はもちろん、職人の技が光るものたち、そもそもこのまちの生活文化そのものが作品ではないか。谷中界隈から周辺へと拡がり『芸工展』と名前を変えた現在も、そんな想いと形を継承しながら毎年開催しています。

芸工展は、「実行委員が器を作り、その中に参加者を募る」という形ではありません。参加者も、来訪者も、まちの人も、実行委員も区分せず、芸工展がまちをつなぐフラットなプラットホームになれないか。そんな想いを持ち続けて、今年も芸工展がはじまります。

「見て楽し、参加して楽し、芸工展」

地図を片手に、様々な人やまちの出会いに喜びが訪れますように!

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