芸工展8日目

芸工展8日目。至福の時間もあと3日です。

店番を途中抜け出して、私用をすませて本部に帰る途中の静かな通り。そこにはヨーグルトを3箱入れた買い物袋をもって立ち話をする主婦2名。その横を荷台にビデオデッキの箱をしばりつけた自転車にのったおじさんが通り過ぎていきます。
通り一本入ると、芸工展があっても変わらずにこのまちの日常の時間が流れています。

今日の芸工展本部の脇、音地での企画は、毎年恒例の棟梁の槍鉋です。

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薬師寺の修復にも使われている1,300年前の技術。目の前で触れ、体験できるのは貴重な機会です。見よう見まねでやってみても、削りかすを触った瞬間に技量の差を再確認します。

槍鉋と一緒に説明するのは、日本建築の継手の技術、そして谷中五重塔への思いです。

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毎年、毎年、何年も横できいている棟梁の話はもう、どこで観客が驚きの声を上げ、どこで感心のため息をつくのか、こっちはすべてお見通し。観客の声に、うれしそうな棟梁の顔と目を合わせながら、こちらまでもがうれしくなります。

さて、明日明後日あと2日です。

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